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適当広場

のんびり適当にがモットーです。多分

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あの想いと共に 第71話 

あの想いと共に 

第71話

「ん……」

「おはようございます」

目を開けると、朱里が俺の前に立っていた。

「あぁ、おはよう」

床に座って、壁を背にして寝ていた俺。

昨夜は色々あったこともあり、少し頭がぼんやりしてる。

頭を振り、眠気を飛ばして、俺は立ち上がろうとした。


すると、左手がなんかに引っ張られた。


「お?」

見ると、左手には……俺の隣で眠っていた、関羽の手が繋がっていた。

「すー……すー……」

「愛紗さん、よく眠っていますね」

「……みたいだね」

多少引っ張る形になったが、起きる様子が無い。珍しく……深い眠りに入っているようだ。

あれだけ色々動いているし、座った姿勢で寝たというのに……関羽の髪や横顔は綺麗なものだな。

「で?」

「ん?」


なんか、朱里の笑顔が怖いんだが。


「どうして入り口側の壁で寝ていた一刀さまが、部屋奥の壁に寄りかかっていて、おまけに愛紗さんと手を握っているんですか?」



「…………あー」



朝から説明が面倒だな。



「……まずは、関羽と華佗を起こそうか」





     ◆  ◆  ◆





「つまり、一刀さまが夜更けに外に出ていて、愛紗さんはそれに気付かなかった、と」

「面目ない限りだ。このような失態を犯すとはな……」

華佗と関羽を起こして。

下で宿の主人から簡単な食事を貰い、俺らは部屋でそれらを食べつつ、テーブルを囲んで作戦会議を行なっていた。

「外で何をしていたんですか?」

「情報収集だよ。この後、朱里に自分でも確認してはもらうが……馬騰の屋敷の中身は大体調べておいた」

「え?」

「は?」

「…………ふむ」

食事をする手をぴたっと止めた女性二人だが、華佗は一つ嘆息しただけで手は止めずに、話の流れを見ている。

「出入り口は正門、西門、裏門の三つ。東は壁が敷き詰められていたが……関羽が一撃で飛ばせそうな厚さしかない。壁をぶち抜くってのも、一つの手だが……前の世界で魏軍が馬騰の屋敷に入ったのは、正門と裏門からだった。西門に隙があるという訳じゃないが、恐らく今回も先にその両門に魏軍が辿り着くだろう。ということも考えると、そちら側に多めに兵が割かれる。馬騰の私室は二階で、これも西側だ。だから――」

「はいはい、一刀さま、一度止まって、止まってください」

「説明しろって言われても困るぞ」

俺は先回りして言う。

地和達のことは話せないし……かといって、みんな寝ていたからバレずに済んだ、なんて誰が信じるだろうか。門番だっているだろうに。

「どうして説明出来ないことをしてくるんですか……」

当たり前だが、不機嫌そうな顔をされた。

「偶然……でもないな。ある意味で必然性があって、それが偶然起こってしまっただけだ。放置していたらそれはそれで事を起こした時に面倒も出るし……とはいっても、今回のことは俺も受身だったがな」

「ぜんっぜん! 意味が分かりません!」

「だから、説明が出来ないんだよ」

「むぅ……」

朱里が一度考え込むと、

「…………じゃあ、いつ頃なら話せるようになりますか? 今回の事が終わって……魏に戻ったら、大丈夫ですか?」

「……んー」

魏に戻ったらか。

これから朱里は魏の一員になる。それも踏まえて、こんな言い方をしているんだろうが……どの道、朱里にも地和のことは話さなければならなくなるだろう。

朱里は妖術に関しても知識があるようだし、仙術の類も知っている。地和との知識と兼ね合わせをすれば、何かしら面白い情報が出てきそうだ。

と言っても、朱里なら俺から説明しなくても勝手に気付きそうではあるが。

「そうだね。無事に魏に戻れたら、何があったか話そうか」

「……じゃ、それでいいです。愛紗さんはどうですか?」

思った以上にあっさり引き下がった。俺に慣れてきたとも言える。

「構わん。どの道、北郷殿がそう言うのであれば、何を言ったところで口を割ることはないだろうしな」

「だそうです。良かったですね」

「ありがとう、二人とも」

朱里の皮肉を流して、話を続ける。

「さっきしていた話だが」

言うと、朱里がはむっと一度野菜料理を口に運んだ後、

「外からだけですけど、パッと見なら、私も大体調べました。中の構造は分かりませんが……侵入に関しては、魏が町の城門を破るのと同時で構わないと思います」

「混乱に乗じないとな。どこから入る?」

「町に辿り着いたら、もう魏は勢いのまま来るでしょう。裏門と正門……一刀さまの情報通りに進むなら、その道程は一刀さまの顔を魏軍に見られる可能性が高まる。余分な危険が多いです」

「じゃあ、西門か」

「東の壁を壊してって案も面白いんですが……そもそも、目的が完遂されるまで、私達は魏軍に顔を見られると良くありません。悪いとも言い難いですけどね」

「余計な軋轢を生む前に、一転突破ね……」

すっ……と小さく関羽が手を上げて、

「何より、私は北郷殿の傍を離れたくはありません」

「だったね」

関羽には心労を掛けっぱなしだ。今後どうなるかは分からないが、そういった面で不利な要素をこれ以上積み上げるようなことは避けた方がいい……とは思ってはいる。いざという時に言うことを聞いてもらえないのは困るしな。

「じゃあ、飯を食ったら俺と朱里で散策。一刀と愛紗はここに待機。で、昼過ぎにもう一回情報を煮詰めて……」

「夜に備える、ですね。今日魏軍が来なければ、まぁそれはそれですが……」

チラッと朱里が俺を見てきたので。

俺は首を横に振った。

「来る。これはもう確定だ」

「だそうですよー。もう、嫌になりますね……」

露骨な嘆息をされる。

……関羽もそうだが、朱里にも近いうちに、もう少し話を付けて置いた方が良さそうだな……。

その近いうちってのが、いつになることやら。





     ◆  ◆  ◆






華佗と朱里が部屋を出て行って。

「…………」

「…………」

俺と関羽は、部屋に二人きりになる。

二時間もすれば帰っては来るだろうが……それまでは暇だな。

「北郷殿」

「ん?」

寝台に座る俺に、テーブル傍の椅子に腰掛けている関羽が話しかけてくる。

表情は……普通だ。深刻な話題ではなさそうだが。

「そう身構えないでください」

「分かっちゃった?」

「なんとなく……身体に力が入ったので。そんなに難しい内容ではありませんよ」

じゃあ、なんだろうか?

「昨日……何があったのかはお聞きしませんが。ただ、もしまた同じことが起こった場合……私は起きられるでしょうか?」

「あぁ、それか」

武人としての話だった。

んー……起きられるかどうか、か。

「無理だろうな」

結論から言うと、だけど。

「起きられる方法はありますか?」

だが、間髪入れずにそう聞いてくる。

「まず、どうして無理なのかは聞かないんだ?」

「朱里が聞いても答えなかったではありませんか」

「そうだけどさ……微妙な食い違いがあるんだけど。でも、君にとっては同じことか……」

町が妖術に包まれていたことと、関羽に妖術の耐性があるかどうかなんて、今は関係がない。

「同じ答えになるな。無理だ」

「…………そう、ですか」

少し悔しそうに歯噛みして、

「差し支えない範囲で、どうして無理なのか答えられませんか?」

「……関羽の向上心は素晴らしいものだって俺も思うけどさ」

俺は、首を横に振る。

「いずれ話してやるって言っただろ? それまで待ってくれ」

「…………はぁ」

返事なのか溜息なのか、分からない発音だった。

「……悔しい悔しくない以前に、この場合、私は無知なのです」

「そうなるね」

「だから、何を鍛えればいいのか分からない。今北郷殿は私の向上心がどうこう言いましたが、これは向上心ではなく、危機感ですよ。知らない現象が目の前にあるのに、対処法が分からない。だから、鍛え方や戦い方も逃げ方も分からない」

「知らなきゃ戦えない、逃げられない、戦うべきなのかも分からない」

「同じ考えだとは思っていました」

「だろうさ。その分、桃香がのんびりしすぎなんだ」

「だというのに、あなたは私に何もかも教えない」

「ヒント……じゃないな。そこそこ欠片は落としてるよ。それらを上手くはめれば、一つの絵にもなる」

と言っても、今回のことは突発的過ぎて気付く要素はないけれど。

「意図的に落としている訳ではないでしょうに」

「そりゃそうだ。俺の知識量は確かに一つ次元が違うんだろうけど。でも、神になれた訳じゃない。細かい失敗を重ねて、それを修正して、微調整しながらここまで来ているんだよ」

「あなたの場合、大きな失敗はもう取り返しがつかない…………いや、でも」

関羽が何かに気付いたように、俺の後ろにある窓から晴れ渡る空を見る。

「何が分かったんだ?」

「人は転んでも、立つことが出来ます。出来なければ、誰かに助けを求めて、引っ張って立たせてもらうことも出来ます」

「そうだね。それが?」



「北郷殿が転べない人間だって、桃香さまはいつ気付いたのでしょう?」



「…………」



「…………」




言われて見ると……まぁ、確かに。

あの子の直感は少々どころかかなり尋常じゃない。俺のことを分かりすぎているのもそうだが……。

「……確かに、本当に気付いたら、だったな」

そうとしか言えない。

『そう感じから』

とか。

『そう思えたから』

とか。

「普通に考えたら理由にならないことばかりだが……それでも桃香の言葉は、必死さは、純真さは、どうしても相手の心に響く。時には掴んで、時には傷付けて、時には抉る」

「それが、助けになることもあります」

「助けになりたいって思っているからだろうさ。だけど……根っからの悪人には、桃香の言葉は暴論にしか聞こえないんだよ」

「俺のように、なんて言うつもりじゃありませんよね?」

「さてね」

善人である可能性は、もう俺には残されていないけれど。

関羽は足を組んで、膝の上で指も組む。

「私から見れば、二人とも暴論ですよ。常識がない。でも分かってはいるからって真顔で言う。分かっているのに説明出来ないって。その説明が大事だと思うのですけどね」

「桃香は説明の努力は放棄してないよ。あの子の感覚を、この世界では……俺らが使う単語では、言葉にはしきれないんだろう。未知の、それこそ超常現象だとも言える。桃香の能力は単純だが、明快ではない。話して、思って、感じたことが……全て必ず正解だなんて能力。正解にどうあっても帰結するなんて暴論。そんな暴論があるなんて、誰が信じる」

「桃香さまに面すれば、誰でも信じられると思います」

「強気だね」

思わず、俺の口が嘲笑の形を作ってしまう。

関羽は少し眉を潜めて、

「反論でも?」

「誰もが桃香を信じられる訳じゃない。言ったろ? 根っからの悪人は、桃香の考えが暴論で……どうあっても浸透はしないんだ」

「…………曹操殿のことではないですよね?」

あぁ、そうも取られるか。

俺は肯定も否定もしない。

「華琳は華琳で、また違う。華琳は桃香と同じぐらいに、強すぎる野心がある。その野心はどこまでも凶暴で、苛烈で…………それこそ、純真なんだよ」

「……なるほど。だからこそ、桃香さまは曹操殿と相容れない」

「どっちが間違っているとか、どっちが正しいとか……そういう話じゃないんだ。人には人それぞれの傾きがあって、華琳の意思が自分にとって心地よかったら、そいつは奸雄の僕になるだろうし、桃香の意思が自分にとって癒しになるのであれば、そいつは仁君の餌になるだろうさ」

「あまり、納得しがたい表現です」

「でも、そうじゃないか? 傾きは誰にだってある。華琳と桃香は、その傾きが異常なまでに鋭くて、急傾斜で。その作られた傾きが……二人が作った傾きの後を歩いているのが町人で、兵士で、大きくまとめれば国民だ。関羽、お前だってその部品の一つにしか過ぎない」

「ご自身には関係のないように言うのですね」

「実際、関係ないよ。俺は天の遣いで、多分…………最も傾きのないところに立っている。常人であればあるほど、俺の考えなんてすぐに分かりそうなものなのに。強くなりすぎれば、賢くなりすぎれば、常人から見て人ならざるような存在になればなるほど……俺のことは図れなくなる。関羽、今の君もそうだよ」

「…………」

「そんな顔するな。君らが分からないから、俺はまだ生きていられる。知れば、気付かれれば……誰だって、知られたくないことがあるだろ?」

「そうかもしれませんが……それでも、北郷殿のそれは……」




「関羽」




「っ?」




俺は笑顔を作って、関羽の言葉を止める。

この子は本当に純粋だ。敵には容赦をしないが、味方……それこそ、一度心を許すと、どうしようもない程にその相手を守る。助けようとする。

「関羽。君が今ここに居るのは、桃香のこともあるが……」

「無論、自分の意思です。桃香さまに責任を押し付けるようなことは、何一つありません」

「そうだな。なのに、君は俺を心配している」

「それは…………まぁ」

渋々、というように頷く。

「それは、どうして?」

「…………」

「死なれたら困るってのは分かるよ。俺だってそうだ。だから君を気遣いはするけれど、心配はしない。腕っ節が弱いから……なんて理由もありそうだけど、そうじゃないだろ?」

「…………」


少し。



少しの間、静かな時間が流れる。



町の喧騒もない。



ただただ、お互いがお互いのことを想う時間が。





「――――わたし、は……」




どれくらいの時間が経過してか。



関羽が、口を開いて。



「私は…………きっと、あなたが怖いんだと思う」

「…………どうして?」

「似たような話を前にもしましたね。あなたは桃香さまの心を掴んでいるのに、同時に曹操殿の心も掴んでいる。決して相容れない二つの傾きなのに、あなたにだけは二つのまるで違う傾きが、立つ場所を与えている」

「それが、怖い?」

「これはきっと傾きが無いんじゃない。あなたは、傾きなんて違う、もっと別のところに立っている。それは桃香さまにも、曹操殿にも分からない。分からないから、あの二人はあなたを求める。あなたを知ろうとする。知らない場所に立つあなたの手を掴んで、振り向かせることが出来れば……目の前にある知らないあなたを知ることが出来れば、その時はもう、怖いものなんてないから。それを……あの二人は、それこそ本能で察しているから」

「……ふーん」

それこそ、本当に……似たような話を、当人達ともしたが。

「……知らない俺、か」

あの子達は、俺を知らないとは思っていなかった。ただ、分からない俺を知りたい……分かりあいたいと言ってくれた。

「知識がどうこうではありません。あなたの存在そのものの話です。例えあなたが記憶喪失でこの世界に現れたとしても……曹操殿の心を掴み、桃香さまの興味を引いて……二人の心の底からの笑顔を引き出すことが出来る。そんな気が……私はするのです」

「…………」

「だから、怖い。あなたがその気になれば、魏も、呉も、蜀も関係がなくなって……あっさり、簡単に、天下が統一されてしまうような。人の心を満たしながらも、全てを一つにするような暴力性が……あなたの中に見え隠れして、私は気が気じゃない」

「監視ってわけだ?」

「何もかも滅茶苦茶にされたくはないと思います。それが出来るかどうかはさておいても…………でも」

「うん?」

「でも…………そうなってしまうのも、いいんじゃないか? なんて思う自分も居るのです」

「それは、本当にらしくなく聞こえるけど?」

「何もかも滅茶苦茶にされて、一つになって。そうなれば……桃香さまはご自分の好きなことが出来ます。美味しいお菓子を食べて、子供と遊んで…………好きな人と、一緒に暮らして」



そこで、俺を見てくる。




なるほど。




俺は、目を閉じた。




関羽の空想は……ある意味で正しいのかもしれない。



今の俺には……華佗が付いてくるという前提があるが、やろうと思えば他人の国を奪うことなんて簡単だろう。もし自分の国に戻るのに自身の力で三国の統一が必要というのであれば……俺は俺の持ち得る全ての力を持って、三国の打倒に動くこともあるかもしれないが。




しかし……今のところ、その可能性は無い。






だって――――――――






「だから私は、北郷殿と一緒に居るのです。監視と言われればそうですが……あなたに死んで欲しくないと思う自分も居ます」





ふと、どうしてだろうか






コレを、関羽に言うべきなんじゃないか?






そう思う俺が現れた





「以前にも申し上げましたが、救ってあげたいと思う自分も、やはりいます。約束や裏切り……色々ありましたが」





しかし、言ってどうなるというのだろうか?





一人ぐらい、限りなく真実に近いほうが事が運びやすい?





いや……そういう理由は俺の中には無い。




関羽にコレを言うということは、多大なるリスクを背負うということになる。




下手したら、関羽が俺を見限る可能性だって含まれている。








しかし…………。





「こうして……言葉にすると、まだまだ自分の感情の整理が追いついてはいないのが分かりますが……。それでも、私は私が分かった範囲で、あなたを助けたい。あなたを助けることが……桃香さまの心を助けることにもなる。だから――――」



「あぁ……それかも」




「えっ?」



関羽が俺を見るが、俺が考えているのは別のことだ。





そうだ……こいつは何も知らされてなくて





何も分からないのに





誰よりも俺のことを理屈で理解するのが早かった



桃香のように本能からではなく



朱里のようにそれまでの実績や経緯で予想したわけでもなく




実際の俺を見ての――――境遇も、感情も、想いだって











「関羽」



「……?」



「一つだけ、教えてやる。これは華佗しか知らない、とっておきだ」






言ってみよう












そう、            思った






だから――――俺は     笑む。







その笑みは紛うことなく俺で。







「北郷、殿……?」






でも、その笑みは…………関羽が一番嫌いであろう、俺なんだ。







「俺はね、関羽」










一度、言葉を区切って












関羽がこの言葉を、どう判断して、どう想って、どう租借して、












どう――――俺を、見てくれるのか













「俺は――――俺を殺すために、生まれてきたんだよ」










「えっ――――――」





喪失感が













瞬く間に、襲い掛かってくる









でも、



       俺の笑みは崩れない









「だから――――もし、俺を救いたいって言うのなら――――――」












開いた瞳に飛び込んできたのは









俺のことを――――まるで、宿敵と言わんばかりに睨みつける関羽の顔で――――










「俺を確実に殺す方法を――――――考えないと          
            

              お前――――――死ぬぞ」





     ◆  ◆  ◆





「…………ん、う」

目の前に、華佗の顔。

「起きたか?」

「…………あぁ、寝ていたのか」

「寝ていたってな……戻ってきてびっくりしたぞ。お前が例のやつで倒れていたんだからな」

言いながら、華佗は関羽を見る。

関羽は俺を睨み付けるだけで、何も言わない。

「……何か、したんですか?」

気付いたら、寝台に座って俺の手を握ったままの朱里が居た。

「愛紗さん、ずっと怖い顔で一刀さまのことを睨んでいて……こういう怒り方、滅多にしない人ですよ?」

「楽しくなることを教えたのさ。というよりも、関羽にとっての最終目標が何なのかってのを教えてあげたんだ」

「愛紗さんの最終目標?」

「……一刀、お前それは……っ」

不思議そうな朱里と、息を呑む華佗。

「……わたしだけ、分からないことですか」

朱里が関羽を見る。

数秒の後、関羽がこう言った。

「……………………嘘ではないのでしょうね」

「嘘に聞こえたかな?」

「ぐっ……!」

ダンっ! と大きな音を立てて立ち上がると、

「だったら、私達は何のためにッ!!」

「ちょ、ちょっとちょっと! 愛紗さん、声大きいですって!」

すぐに朱里が間に入って、仲裁をする。

「くっ……!」

項垂れるように、その場に座り込む関羽。

「……どうして、今こんなことを言ったのですか? 私が裏切るとは思わないのですか?」

「それはそれで、俺の負担が軽くなるけれど。でも、なんでだろうな……言わなきゃならないって、ふと思ったんだよ」

言えば……恐らく、俺が楽になるであろうとも思ってね。

…………博打でもあるがな。

「綱渡り過ぎるぞ、一刀。愛紗の反応を見るに、本当のことを言ったみたいだが……」

「しかし残念だけど、言葉のままだよ。本当に嘘は言っていない。真実さ」

「真実……」

顔を手で覆う関羽が、指の隙間から俺を見て、

「…………ですが、あなたの目標は、魏を勝たせた上で、北郷殿を生かすと……」

「そうだよ」

しれっと言う俺に、関羽が再び声を荒げる。

「何がですか! 先程北郷殿が言ったことは、その言葉を何もッ!」

「どちらも嘘じゃない。そしてそれが分からない内は……関羽。お前に俺は守れないし、救うことなんて出来っこないんだ」

「それはッ! そんなの……っ」

「無知は危機感に繋がるって言ってたよな? だったら焦れ。俺はもう最終目標までの道は出来ている。後は大きな失敗をしないように安全確認をしながら進むだけだ。ただし、協力者は選ぶようにな。意識を失った俺を見て分かる通り……漏らせば漏らすほど、俺の命は削り取られる、最大級の情報なんだから」

指で銃の形を作って、こめかみに人差し指を当てて、バーンと言って笑ってやった。

「ッ……っ、くそっ!」

音を立てて、部屋から出て行ってしまう。

「…………よく、分かりませんけど。追いかけてきますね」

落ち着いたままの、朱里がすぐにそう言う。

「いってらっしゃい」

「……愛紗さんに教えた最大級の情報って、わたしには?」

「これは賭けのようなものなんだよ。朱里は積み重なった瓦礫を必死にどかして答えを導かなきゃならない、しかし、関羽は瓦礫を飛び越えて答えに辿り着いたけど、そこからの出口が分からない」

「だから、協力しろって言うんですか?」

「言わないさ。好きにしろ。どの道……」




君らじゃ、協力は出来ないだろうしな。




「…………なんとなく、一刀さまが考えていることは分かります」

朱里が背中を向けて。

でも、首だけ動かして、横目で俺を見てきて。

「わたしと愛紗さんは、お互いに足を引っ張り合うでしょう。そもそもやりたいことと目的地が違うのだから当然です。それも込みで、こんな仕掛けをしたんですか?」

「する必要がないと思わないか?」

「じゃあ、どうして?」

「さぁ、どうしてだろう…………でも、なんとなくかな」

「?」



「なんとなく……関羽には教えておくべきな気がした。そうすれば……そうなったという経緯こそが、俺と関羽の関係を一つ進めてくれるってと思ったんだと思う」



「……変な答えですね。いいですけど」

興味をなくしたのか、朱里が部屋から出て行く。

「お昼過ぎには戻ります」

とだけ、残して。

部屋に残されたのは、男二人だ。

「…………はぁ」

華佗が、俺の隣に座った。

「なんでまた?」

当然の疑問だな。

「……関羽さ。俺から何も説明はしてないんだよね」

「そう聞いているが。関係あるのか?」

俺は頷いて、

「何も言ってないのに、あの子は俺の様子と言葉だけで、こちら側があるって気付いた子なんだ。だから……」

「…………おいおい、本気か?」

俺の言いたいことが伝わったらしく、華佗に呆れられた。

「様子と言葉……劉備とは違って、感じるんじゃなくて察して答えを見つけるから、先に答えを言ったってことだろ?」

「うん」

それにもまた、頷く。

「関羽は……自分で自分なりの答えを持ってきて。朱里のように知識から判断する訳じゃない。桃香のように、そう感じたからって鵜呑みにする訳じゃない。ただ……俺の佇まいがそういう風に見えたから、そういう人なんだなって思う。見たこと、聞いたこと、聞かされたこと、感じたこと、触れたこと……それらを全て総合的に組み合わせて、それを“察する”って行為に落とし込むんだ」

「その微妙な匙加減を、よく調整しているよ、お前は」

呆れた華佗が一転、感嘆の息を漏らす。

「上手に出来ているかな?」

「言葉だけ聞いたら、朱里も劉備も愛紗も変わらないだろう。結果的に似たようなことを感じているんだから」

「でも、似たようなものであるだけで、あの三人の立ち位置も情報も……絶対に噛み合わないものだよ。桃香の直感も、朱里の知識も、関羽が見てきた俺も……現実に形には出来ない」

「証拠を出すことが出来ないって部分で、お前は常に優位に立っている訳か」

「優位というか、崖っぷちに追い込まれてはいるけどね……でも、彼女達に俺を突き落とす理由と権利は、今のところどうあっても与えられない。そういう調整はしているつもりだよ」

じゃなきゃ、俺はとっくに誰かの刃に掛かってこの世から抹消されているだろうから。

「だから……関羽には、先に答えとなる部分を言葉にしたんだ。俺の言葉と、その時の様子と……そういったものを彼女は察して、自分の中で答えを導き出せる能力がある。そして、その導き出した答えは……俺にとっては、いつも真実だった」

「で、今回もその導き出した答えが、もしかしたら……」

「俺にとって都合の良いものになる可能性が高いと思わないかな? 何せ、関羽は俺を救おうとしている。これが逆の立場だったら、そうも行かないんだろうけどね」

「…………やれやれ」

頭を掻いて、ぽふっと寝台に倒れこむ華佗。

「お前は本当に難しいことばかり考えているよ。俺には出来ん」

「やらなきゃやられるだけだからね。なら……やられる前に、やらないと」

「人の感情を、よくもそれだけ信じられるな」

「信じる……とは、また少し違うかな。華佗のことも、信頼はしているけれど」

「……そうだな。お互いに信用とはならないな」

華佗は華佗で、俺に話せないことがあって。

俺は俺で、華佗の言うこと全てに従える訳じゃない。

「脅迫で相手に首輪を付ける方が、ずっと簡単だよ。信じて裏切られたら辛いし、何よりその時点で俺の死は確定してしまう。それなら……」

「首輪に紐を付けて、生かさず殺さず逃がさないように、引っ張っていた方が気が楽か」

華佗が起き上がってくると、

「今の俺の状況で何を言ってもあれだが、俺に出来そうなことがあれば何でも言ってくれ。せめて、その信頼には報いて見せるさ」

「信用されたい、とは言ってくれないんだ?」

「前の世界で、俺はお前を救えなかった。信用なんてされるはずもないだろ」

……華佗の中で、それはやっぱり、俺が思う以上に根が深いんだろうな。

「……じゃ、そうさせて貰おうかな。とりあえず、昼食を持ってきておこうか。多分そんなに時間掛けずに二人は帰ってくるだろうし」

「あぁ、了解だ」

お互いに立ち上がって、扉に近かった華佗がそのドアノブに手をかける。

「でもさ、華佗」

「ん?」

振り返った華佗に、

「俺は、華佗に首輪を付けたつもりはないよ」

と言うと。

華佗は、割と普通に、なんともないように笑って。

「俺も、付けられたつもりはないよ。一刀に分かりやすい形で言うなら……俺らは盟友だろ?」



すぐに、華琳の顔が浮かぶ。




…………思わず、口端が勝手に上がったじゃないか。




「あぁ、そうだな。その通りだ」

「なら、俺はそれでいいさ」





     ◆  ◆  ◆





「…………そろそろか」

「そうですね」

俺らは数十分前に宿から出て、馬騰の屋敷の西側にある家屋。その物陰に隠れて時を待っていた。

「随分と騒がしいです……もうすぐそこまで来ているでしょうね」

俺の隣に居るのは、関羽だ。

あの後、戻ってきた関羽は俺に一言だけこう言った。



『――――着いていきます』



朱里に説得されたとは思えないし、朱里が関羽から例の話を聞いたとも思えない。

でも二人の間で何かしらの意見交換があって、着いてくることになった……のだろうかね。

「…………? 何か?」

じっと関羽のことを見ていたことに気付かれて、不思議そうにこちらを見返された。

「いや……後ろから切られやしないかと思ってね」

冗談めかして言うと、俺の思った以上に関羽が不機嫌な顔を作る。

「誰のせいで……」

「俺のせいだろ」

「っ…………あなたは、どこまでのことを考えて、私に……」

「あぁ、はいはい愛紗さん。長くなりそうなので、まずは目の前の物事に集中しましょう。私の予想だと、もう五分もないと思います」

朱里が間に入って、すぐに南東の空を見る。俺には空なんて見ても、何があるかなんて分からないが……。

「しかし、朱里はそう言うが。俺はあまり愛紗のことは信じられていない。宿を出る前になにかしら言うかと思ったが、だんまりを決め込んだままだ。実際どうなんだ? こいつは」

俺の身体のことを気遣う華佗としては、戻ってきてからの一言以外何も言わない関羽を信じられるはずもないんだろう。

「それはそうなんですけど。でも……そこら辺をどうするかは、わたしは愛紗さんに全部お任せしたので」

三人の視線が、関羽に集まる。

「……裏切るつもりは、ありません」

「何故だ? 一刀からあのことを聞いたんだろう?」

「それは…………でもまだ、私は北郷殿の矛盾を解明し切れていない。それが分かるまでは……」

「迷いがある奴を、俺は信用出来ん」

華佗が言うと重いな。風にだって、同じような態度をとっていたし。

「……しかし」

このままじゃ平行線だ。もうメインイベントがそこまで来ているってのに。

仕方ない…………少し、荒っぽくやってみるか。

俺は関羽が裏切るとは思っていないけれど……多分、この子は最後の結果を出すまでは俺を見限ることはないだろうし。

でも華佗は元々関羽が嫌いみたいだし、官渡でもそれ以降でも、この前の漢中でも。気に食わない発言が多かったせいか、大分ポイントを下げてるみたいだしな。

朱里が昨日言っていたように、この二人には武力面でこれからも世話になる。特に華佗は治療のこともあるから、戦えないこともあるだろう。そうなると、関羽だけが頼りってことになる。



…………やれやれ。自分でやっておいてなんだが、面倒なことをしたな。



それでも……俺は関羽がこれからの俺に、何かを与えてくれるって淡い期待があるが。




「……では、どうすれば信じてもらえますか?」

「まぁ、俺も心の底から信じているって訳じゃないけどさ……でも、関羽。さっきの俺の言葉は、君の中にある俺への不信感を大いに煽ったはずだ」

俺は手を伸ばして、関羽に武器を短く持たせると。

「お、おい、一刀!」

「一刀さまっ!?」



関羽の武器の切っ先を――――俺の喉笛に触れさせる。




「少しでも突き出せば、俺は一瞬で絶命する。桃香にも先程のことを言えばいい。俺の言葉が嘘じゃないって、あの子なら分かるだろう」

「っ…………」

関羽の手から俺の手を離し、後は成り行きを見守るだけにする。

「関羽がここで俺を殺したら……華佗。俺のことはもう放っておいていい。華佗に治療して貰えば万が一もありそうだが……朱里もだよ。妖術なんて使わなくていいから」

華佗の能力をぼかして伝えて、朱里にも手を出さないように言う。

「そ、そんな……でも、愛紗さんは、そんなことを……」

「しないって言いたいのかもしれないが、その割には迷っているじゃないか」

睨みつける鋭い眼光の横――――関羽の頬を伝う汗が見えた。

「あ、愛紗さん……? だって愛紗さん、さっきは……」

「私の中の想いがまとまっていないのは事実だ……それに」



ぷつっ――――と。



僅かに武器が前に進み、俺の首から一筋の血が流れ落ちていく。



「これを逃したら……これ以上の、あなたを屠れる好機はない…………」



その言葉に華佗が一瞬身構えるが、俺がそれを手で制する。

「だが、一刀……!」

「華琳でも、桃香でもない。関羽に殺されるって言うのなら、俺はここまでだよ」

様々な部分を考えて。

きっと、この子が俺を今この瞬間に殺すということはないだろうが……確信がある訳でもなく。

それに関羽は唯一、首輪がついてない状態で俺の傍にいる。

だから華佗も気が気じゃないんだろう。他の奴ならば俺に逆らえない理由があるが、関羽はそうじゃないから。

「…………」

「…………」

風の音と、遠くからの喧騒だけが、場を支配する。

だが、不意に、

「…………北郷殿は、どうして……」

「うん?」

「官渡の戦いで…………どうして、私に、あのようなことをしたのですか?」

「官渡?」

官渡の戦いで……あのような?

なんだろう……? いやでも、私にって言っているんだし。



…………じゃあ、一つ……だよな?



「これ?」

一応、言葉にはせずに俺は自分の唇を撫でる。

関羽が僅かに眉を顰めて、頷いた。朱里と華佗は分からない様子だ。



何故、キスをしたのか――――か。



一番は、混乱させて関羽の拘束を解いて逃げる手段を作りたかった……これだろう。

加えてこれをすれば、俺がどれくらい本気か関羽なら伝わると思った、というのもある。結果的に関羽はちゃんと俺よりも魏の勝利を優先してくれたし。その直前に色々話していたことも理由になるんだろうが。

でも…………。

「それ……今、気になることか?」

「答えてください」

表情を変えずに言われる。

…………はっきり言うと、さすがに問題あるよな。

「……一番は、そうすれば関羽が俺を信じてくれる、俺がどれくらい本気で言っているか分かってくれる……そう思ってね」

「私を……信じたんですか?」

少しだけ、目を見開いて。

「悪い?」

「いえ……」

それしかない状況だった。だから、俺が生き残る可能性があり、更に魏も勝利する肯定も作り上げる。その道は、何をしてでも関羽を報告に向かわせなければならなかった。

「でも……勝手ですね」

「えっ?」

関羽が少し、目を伏せる。

「あんなことをされたからと言って、私が魏の勝利のために動くとは限らないでしょうに……」

「…………それはそうだけどね」

他に方法が思いつかなかったんだ。しょうがない。

「全く……」

自嘲気味に笑うと、

「私には……北郷殿の意思は分からない。なんであんなことを私に言ったのかも……でも」

武器を下ろして。

朱里や華佗が安堵の溜息を吐いて。



「私は、やはり私の意志で、あなたを救ってみせる。もし刻限が来たら、どんな方法でも、私はあなたを助け出す。あなたがあなたを……そうするというのなら。私は今から、私にあんなことを言った“あなた”の“敵対者”だ」



そう、言って。



そっ――と、俺の顎に長く細い手を添えると。




「んっ…………」



顔を近付けて――――唇を、合わせてきた。


官渡の時のように、咄嗟に、慌てたような。無理矢理なものじゃなく。



少し時間を掛けて、長く、味わうような――――そんな、相手を感じ取るような、キスを。



「ぷはっ……」


「っ…………関羽」



顔を離して、手も離して。


俺は俺から離れた関羽の名前を呼ぶ。

「これで、信じてもらえるのでしょう?」

「それは……」

「官渡の時は、その……は、初めて、だったんです。だから、何が起こったのかもよく分からなくて……一方的だったし。悔しかった、というのもあります」

急に顔を赤くして、何を捲くし立てているのか。

「ごほんっ……これで、少しは信用が得られたか?」

赤い顔のまま、関羽は華佗に言う。

「えっ? …………あ、あぁ」

場の空気に気圧されてか、思わず頷く華佗。

「朱里は?」

「ふぇ…………」

驚いた顔のまま、固まっていたが。

まるでボンッと音を立てたかのように赤面し、

「ふぇぇぇぇぇぇぇぇ……ッ」

顔を覆って、当人達以上に恥ずかしがる。

「い、い、い、今のっ、今の、あれですよね、こう顔と顔が合体というか、大人のアレというかっ」

「落ち着け……なんか、恥ずかしがっている私が馬鹿みたいではないか」

「いえいえいえいえいえいえ、愛紗さんはとても大人というか階段を登ったというか、え? あれ? でも官渡? 官渡でしたんですか? 官渡で? なんで? 戦時中ですよね?」

慌てふためく朱里の肩を掴んで、関羽が落ち着かせている。

キス一つでそこまで大袈裟になることはないと思うが……でも、相手が相手だしな。

「……確かに、関羽からされるなんて思ってなかったよ」

「官渡での北郷殿の気持ちが、今ならなんとなく分かります」

「…………あぁ」

一瞬分からなかったが。

そうしないと信じてくれないだろうってことか。

やれやれ……とんだことになったが。

「…………どう?」

「……今は、信じるしかないだろう」

小声で、俺と華佗がやり取りする。一応は納得してくれたみたいだ。

「ん、んんっ! よ、よし、もうだいじょぶです、そ、そもそもわたしがこんにゃっあだっ! い、いったぁ……舌噛みました……っ」

「本当に何やってるんだ、お前は」

涙目になる朱里の口を空けさせて、華佗が軽く見てやる。

「すぐに痛みは引くだろう。痕も残らないようだし、治療はしなくてよさそうだ」

「うぅ……そですか。お騒がせしました」

こほん、と咳払いして。



まるで、それが合図になったかのように。



ドンッ!! と、門が打ち破られた音が辺りに響く。


同時に少しずつ開いていく城門。更に、喧騒が酷く、大きくなっていく。



「この瞬間に間に合ってよかったよ」

「えぇ、本当に」

俺に寄り添うように立って、関羽が頷いてくれる。

「戦闘は私にお任せください。華佗は最後尾を頼む」

「了解だ」

「一刀さまとの情報の摺り寄せは出来ています。恐らく、敵が出てくる配列も大体決まりきっているでしょう。増援の対処判断は私がしますね」

「頼りになるよ」

三人の顔を一度ずつ見ると、

「じゃあ、行くか」

俺の言葉と同時に、俺達は目標へと駆け出した。






続く


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